東洋大学でお話ししてきました(2024.6.10)

写真は授業中の風景です。大きな教室の後方から撮影しています。たくさんの学生さんの背中と正面奥に講師の林が写っています。皆さんの了承を得て撮影、掲載をしました。

スタッフの林です。6月10日に東洋大学の生涯学習概論の授業に呼んでいただき約90名の学生さんに向けてお話をしてきました。「社会的包摂」や「生涯学習」というテーマに沿って視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップの活動における「場作りで大事にしてること」を時間いっぱいたっぷりお話してきました。

 学生さんと「社会的包摂」というテーマを語るとき、今の社会にある健常者中心、男性中心といったマイイノリティ、女性、若者にとっての不均衡な構造を無視することはできません。この社会には若者やマイノリティが信じて足を踏み出せる場所が少なすぎる、そんな現状を無視して私たちの団体の「これまでの活動実績」だけを語るのは社会の不平等さを見えなくする行為であるし、聞いてくれる学生さんと信頼関係は築けないと思いました。ですから、うまくいったことだけを話すのではなく社会の構造を知るためのお話として私たちが活動の中でぶつかった既存のルールの存在、そこで悩みながら考えた以下のことをお話することにしました。

「場作りで大事なこと」

・プロセスに目をむける(原因と結果をつなげない)
・異質な言葉が出会える(まっすぐな言葉とぶらぶらな言葉)
・役割を固定しない
・「加害」と「消費」を自覚する(マイクロアグレッションなど)

 若者に教えを授けるみたいな気持ちでは全然なくて「今の社会のおかしな状況を少しはマシにできるかもしれないので信頼して聞いてくれませんか?もしできたら一緒に考えませんか?」みたいな気持ちでお話ししました。学生の皆さんからは特に「マイクロアグレッション」や「消費」についての反応がかなり多かったです。一番伝えたかったことを受け取ってもらえてホッとしたと同時に、今、学生さんの身の回りにある切実なプレッシャーなのだとするとまだまだやるべきことがあるなあと姿勢を正す機会となりました。機会を下さり、聞いてくださった皆さんありがとうございました。(林建太)

※写真は授業中の風景です。大きな教室の後方から撮影しています。たくさんの学生さんの背中と正面奥に講師の林が写っています。皆さんの了承を得て撮影、掲載をしました。