ドキュメンタリー映画「へんしんっ!」(石田智哉監督)にコメントを寄せました(2021.5)

2021年6月19日(土)から全国で公開されたドキュメンタリー映画「へんしんっ!」は電動車椅子を使いながら生活する石田智哉監督と撮影スタッフが「しょうがい者の表現活動」の可能性を探る過程を記したドキュメタリーです。

この映画に視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップのスタッフ中川美枝子さんがコメントを寄せました。映画のテーマでもある「表現する」とはどういうことか中川さん自身の言葉で語られています。

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「私」の物語を見つけて表現することは、決して簡単なことではありません。自分事なのだから、他人に託すわけにもいかないし、かといって一人だけで描き出せるものでもないのです。「受け身」でもなく、「暴君」でもなく、自分に素直になってみる。それは、弱さと迷いを仲間に共有しながら、「面白い!」を追求し続けることなのかもしれません。
中川美枝子(「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」スタッフ)
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へんしんっ!公式ページでは中川さんの他にも廣川麻子さん、瀬尾夏美さん、齋藤陽道さんら様々な方のコメントも読むことができます。
「へんしんっ!」は映画の伝え方に独自の工夫があります。

「どのように届けるかにも想いが込められる」という石田監督の考えから、劇場公開にあたっては、「日本語字幕」をスクリーンに投影し、映画本編の音に加え「音声ガイド」を劇場内のスピーカーから流す「オープン上映」という方法がとられています。 また、映像付きの劇場予告篇とは別に、石田監督自身がナレーションを手掛けた〈ラジオCM風の音声予告編〉(※音声のみ)という新しい予告篇も用意されています。 ぜひ想像しながら聞いてみてください。

●ラジオCM風音声予告編(YouTube)
石田監督の声と音声で作られたラジオcm風の予告編も公開されています。
●映像付き劇場予告編(YouTube)
この映画の中で石田監督、をはじめとした人々が語る他者と自分を分ける「一線」とは、視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップの活動の中でも私たちがしばしば立ち会うものです。
映画の中で出演者の皆さんがその「一線」どのように向き合うのかを、自分ごとのようにとてもおもしろく観ていました。
今も全国を巡回しているこの映画が観た人にどんな経験をもたらすのか楽しみにしながら応援していきたいと思います。
【参考リンク】
へんしんっ!公式HP https://henshin-film.jp/
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