東京国立近代美術館 MOMAT常設展にてワークショップ(2014.5.25)

2014年5月25日に東京国立近代美術館 MOMATコレクションにて視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップを開催しました。14名の方に参加していただき、近代美術館の所蔵品の中から9作品をピックアップして鑑賞しました。

作品から壮大なスケールを感じたり、作家個人の感情を想像したり、時代背景と美術の関係に思いを馳せたりと様々な見方が出来た一方で、見たことを言葉にする難しさ、会話にうまく入れずもどかしいという感想も。複数の人と体験を共有する時に自然と出来上がるルールは窮屈に感じることもあるのだと思います。「分からない」「伝わらない」ことも大事な見方として許容する場にしたいと改めて感じました。

また参加者の中には後日改めてコレクションを観に行ったという方もいらっしゃいました。この日のワークショップでは展示されて所蔵品すべてを観ることは出来ませんがこのワークショップをきっかけにして美術に触れる入り口が増えればうれしいです。

【鑑賞した作品】
Aチーム
鏑木清方《明治風俗十二ヶ月》
岸田劉生 《道》
川端龍子《草炎》
松本俊介《並木道》

Bチーム
多田美波《Chiaroscuro》
アントニー・ゴームリー《反映/思索》
古賀春江《海》
萬鉄五郎《裸体美人》
横山操《塔》
主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
photo:村上 悠太