第17回文化庁メディア芸術祭にてワークショップ (2014.2)
関東甲信越が大雪に見舞われた2014年2月8日と14日、昨年に引き続き、第17回文化庁メディア芸術祭にて「視覚障害者とつくる美術鑑 賞ワークショップ 」を実施しました。2日間の開催日が大雪という中、26名の方に参加していただきました。
様々なテーマを持つメディア芸術作品ですが鑑賞中には「時間について」「日常と非日常」「有機物と無機物」「デジタルとアナログ」などに話題が及びました。展示されたすべての作品が同時代を生きる作家によるものだからこそ、現代の日本で生活する自分たちの実感に引き寄せて鑑賞することが出来ました。
また、参加者の皆さんにワークショップについて事前に伺ったところ「人と会うこと」「他者の見方を知 る」といった関心が多くありました。実施後のアンケートでは「色々な人と話ができたことが楽しかった」という声も多く聞かれました。作品だけを鑑賞する狭義の「鑑賞プログラム」でなく「コミュニケーションプログラム」による楽しさを感じていただけたようです。現代的なテーマの展覧会だからこそ、今を生きる人にとっての今日的な鑑賞の在り方を探る機会にもなったのではないかと思います。
【鑑賞した作品】
●アート部門
「crt mgn」Carsten NICOLAI
「 を超える為の余白」三原聡一郎
「時折織成 -落下する記録-」和田 永
●エンターテイメント部門
「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」菅野 薫/保持 壮太郎/大来 優/キリーロバ ナージャ/米澤 香子/関根 光才/澤井 妙治/真鍋 大度
「トラヴィス『ムーヴィング』」Tom WRIGGLESWORTH / Matt ROBINSON 「lapillus bug」河野通就/星貴之/筧康明
「やけのはら『RELAXIN’』」最後の手段(有坂 亜由夢/おいた まい/コハタ レン) 「燃える仏像人間」宇治茶
「プラモデルによる空想具現化」池内 啓人
●マンガ部門 「昭和元禄落語心中」雲田 はるこ
「ジョジョリオンージョジョの奇妙な冒険 Part8ー」荒木飛呂彦
「ひきだしにテラリウム」九井 諒子
●アニメーション部門
「ハチミツ色のユン」ユン/ローラン・ボアロー
「Airy Me」久野 遥子
●功労賞 「柏原 満」
主催:文化庁メディア芸術祭
photo:中島佑輔 、細川浩伸