横浜美術館コレクション展「身体からかんがえる コレクションにみる身体表現―現代美術を中心に 」にてワークショップ
2015年4月26日(日)、横浜美術館コレクション展「身体からかんがえる コレクションにみる身体表現―現代美術を中心に 」にて「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」を開催しました。14名の方にご参加いただき、身体にまつわる現代美術の作品を鑑賞しました。
身体にまつわる作品を見た皆さんの生き生きとした反応が印象的でした。ある小さな立体作品を鑑賞していた時のこと、とっても繊細で儚いイメージのその作品を眺めていたら実はその素材が人間の髪の毛であるという事実が判明しました。(《アウト・オブ・ディスオーダー(コスモワールド)》岩崎貴宏)「見た目のきれいなイメージ」と「誰かの髪の毛という受け入れにくい事実」が参加者の中で引き裂かれ反応がまっぷたつに分かれた瞬間でした。しかし作品の印象はそこで固まらず、時間を経てさらに変わっていきます。最初に抱いていた嫌悪感が「一周して好感に変わってきた」という人や、「何周しても無理だ…」という人、 目の見える人と見えない人の間でも反応が分かれていたことが興味深かったたです。みんなで一緒に過ごした時間と空間も含めて鑑賞の場なのだと実感したワークショップでした。
主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
PHOTO : 中島佑輔
【鑑賞した作品】
《The Corruption of Ecstasy》ロバート・ヤーパー
《ヘリコプター》ロバート・ヤーパー
《水位と体内音》高嶺格
《アウト・オブ・ディスオーダー(コスモワールド)》岩崎貴宏
《あなたの肖像》工藤哲巳
《春少女》奈良美智